2023年11月12日日曜日

日本市場と海外市場の連動性

1,先進国市場とは連動性が強い

・経済構造が似ている

・先進国は経済が安定、成長率が低い

・ 国民の平均年齢は高め、人口増加率は低い

・農業など第一次産業の比率は相対的に低く、工業など第二次産業やサービス業など第三次産業の比率が高い 

・金利は低位安定的

・株式市場や為替市場も安定的

・商品市場の影響を受けにくい


2、新興国や資源国とは連動性が弱い 

・経済規模の小さい国が多く、年による浮き沈みが激しい

・国民の平均年齢は低めで人口増加率は高く、需要が常に拡大傾向にあるので、インフレ率が高い傾向にある

 結果、金利が高い場合も多い

・株式市場は、景気変動の影響を受けボラティリティが大きい傾向がある

・石油や鉱山など天然資源に恵まれた国では、消費国での需要が順調であれば恩恵を受ける構造


日本市場との連動性が低いことをメリットとして追及するのであれば、新興市場や資源国市場に目を向けることになる

しかし、総じて先進国よりもリスクが大きくなりやすい点には注意は必要であろう

エンベロープとケルトナーチャネルの違い

1,ケルトナーチャネル

・TPの移動平均を中心線(EMAを使うことが多い)

・ バンドはATRを使用(パーセンテージや標準偏差を使わない) 

・計算式

 TP=(高値+安値+終値)/3

  TR= MAX(当日高値ー当日安値、当日高値ー前日終値、前日終値ー当日安値)

  ATR=TRのn期間移動平均

 上下バンド=中心線 ± m *ATR

・スチュアート・エバンスによると、「バンド接近による逆張り型の売買戦略よりもバンド突破によるトレンドフォロー型の売買戦略で効果ありそう」と述べている

 

2、エンベロープ

・移動平均線から上下に乖離(2%、3%、5%、10%などの乖離率)させた線

・計算式

SMA = N日単純移動平均
SMA2- = SMA × (1 + 2 × (-A) ÷ 100)
SMA1- = SMA × (1 + (-A) ÷ 100)
SMA1+ = SMA × (1 + A ÷ 100)
SMA2+ = SMA × (1 + 2 × A÷100)

 N,Aは任意、通常はN=25,Aは3,5が使われる

 

RSIとRMIの違い

・ 相対モメンタム指数(RMI)は、1993年にロジャー・アルトマンによって開発

・ RSIが鋭角に頻繁に上下するため、売られ過ぎ・買われ過ぎのシグナルがわかりやすくするように平滑化されたもの

・計算式

モメンタム=当日の終値-M日前の終値

Mo = M日モメンタム
Mop = 前日比プラスのMoのN日修正移動平均
Mom = 前日比0以下のMoのN日修正移動平均
RMI = Mop ÷ (Mop + Mom) × 100
Mは任意。N=14を使うのが一般的。

・70~90%の上方基準線よりも上にある時は買われ過ぎ、10~30%の下方基準線よりも下にある時を売られ過ぎと判断する

2023年11月11日土曜日

【テクニカルアナリスト】市場趨勢分析についての概要

 1、市場趨勢の歴史と基本

 ・市場趨勢指標は英語では、Market Breadth(マーケットブレドス)といい、直訳すれば「市場の広さ」という意味です。

・株式市場でどれだけ多くの銘柄が買われているかを示す言葉で、日本では「物色の広がり」という表現を使うことがおおです

・A・W・コーエンが1968年に出版した本で、ニューヨーク証券取引所に上場している銘柄を対象に上昇下落銘柄比率、移動平均上位銘柄比率、強気%指数など様々な市場趨勢指標を紹介しています

 

2、市場趨勢の内容

 ・株式市場で取引されている全銘柄の騰落率により、上昇銘柄と下落銘柄に分け、その割合の度合いを測ります。ほぼ半々の場合を中立として、市場全体で買い意欲が高ければ、上昇銘柄が増え、買い意欲が衰えてくると、下落銘柄が増えてきます。それに合わせて、市場趨勢指数は中立の水準を超えて、または下回ってきます

 

3、市場趨勢の注意点、種類 

・市場趨勢指標は、市場環境の好転と悪化を示唆しており、個別銘柄の騰落を直接的に判断する指標ではないものの、投資環境の好悪を判断するうえで重要な指標といえる。

・また市場趨勢指標は市場に参加する投資家で強気見通しを持つ投資家比率を示していると考えられます。従って、市場心理の方向を示しています

・投資家の心理は日々の様々な情報を織り込んで変化するので、市場趨勢指標は一直線に変化することはなく、変化の動向をみることが重要となります。

・留意点として市場趨勢指標の多くで株価水準はほとんど考慮されていません。

・低位株も値がさ株も同列に扱われ、株数や銘柄数だけで判断されてしまいます。

・このため、必ずしも市場の動向を正しく反映しているとは限りません。

・具体的に市場趨勢指標は「移動平均上位銘柄比率」「騰落レシオ」「新値レシオ」「評価損益率」などがあります

【テクニカルアナリスト(相場)】著作権法に関して、テクニカルアナリストが気をつけるべき点の概要

 テクニカルアナリストは、レポート等を作成する際、著作権法に抵触しないように、十分注意しなければならない

 

 1、著作権法の趣旨

 ・著作権とは、自分の考えや気持ちを作品として表現した著作物と、著作物を創作した人である著作権者、その著作者に対して法律によって与えられる権利のことをいいます

・著作権法に定められた著作物とは「文芸、芸術、美術または音楽の範囲にぞくするもの」とされています

・具体的な著作物には様々なものが挙げられますが、どの著作物が関わるものであるかを確認する必要があります。

・著作物の内容には①著作物を通して表現されている著作者の人格を守るための「著作者人格権」と、②著作者が著作物の利用を許可してその使用料を受け取ることができる権利としての「著作権(財産権)」があります

 

2、著作物利用の手順(ガイドライン)

 ・文化庁では、著作物を利用するにあたっての手順(ガイドライン)を示しています。

・①日本で保護されているかを確認。日本国民の著作物、日本で最初に発行された著作物、条約によって日本が保護する義務を持つ著作物、いずれかに該当すれば保護されます。

・②保護期間内のものかを確認。保護期間の原則は著作者の死後70年間ですが、例外に注意が必要です。

・③無断で使える場合かを確認

・④著作権者を調べ、許可を得る。著作権者と著作者が異なる場合があることに注意が必要です。著作権者から許可をもらわずに著作物を利用した場合、著作権侵害として罰則の対象や著作権者に与えた損害賠償の責任を負うことになります

 

3、引用する場合の注意 

・制約はあるものの私的使用のための複製や自己の著作物の引用などの場合、著作物を利用できます。

・引用する場合は、必然性、正当な目的であること、自己の論文の一部であることが明確であること、引用する部分を「」でくくるなど、引用した部分を明確に区分することが必要です

・また、引用論文の題名・著作者名・出版社名・引用した部分が掲載されているページ数などを示すことが求められます


【テクニカルアナリスト】ストキャスティクスとウイリアムズ%Rの違い

 1、ストキャスティクス

 ・ストキャスティクスの%Kの算出方法は、

  [(当日終値-n日間の最安値)÷(n日間最高値-n日間の最安値)]x100

・使用方法としては、20~30%の下方基準線よりも下にあると「売られ過ぎ」。70~80%の上方基準線よりも上にあると「買われ過ぎ」と判断します

・また、%Dをシグナルとして用いた2本の交差を利用して方向性を測る方法や、相場の高値(安値)更新時にストキャスティクスが直近高値(安値)を更新しない場合を下落(上昇)転換の予兆とするダイバージェンスによる分析方法などもあります。

・計算期間nは任意でありますが、14、9、5を使うことが一般的です


2、 ウイリアムズ%R

・ストキャスティクスにヒントを得て、ラリー・ウイリアムズが1966年使った指標です。

・算出方法は、

   [(n日間の最高値-当日終値)÷(n日間最高値-n日間の最安値)]x100

・一般的な使用方法は、 10~20%程度に線を引き、それ以下の範囲を「買われ過ぎ」水準とし、逆に80~100%に線を引き、これ以上の範囲は「売られ過ぎ」水準とします。

・ただし、基準線は分析対象ごとに指標の長期推移をみてから決めた方がよいとされています。

・計算期間nは任意でありますが、ウイリアムズが用いた10を使うことが一般的とされています

 

3、相違点

・計算期間

・算出方法の分子部分よる違い

 →%Kが計算期間中の最安値を基準に当日終値が上方に乖離する値幅を測るのに対し、%Rは最高値を基準に当日終値が下方に乖離する値幅を測ります。

・%Rにはストキャスティクスのように2本のラインで分析する概念は基本的にありません。考案者のウイリアムズは、%Kと%Dの交差を売買シグナルとすることに懐疑的であり、%R単体の水準で判断しました

【テクニカルアナリスト(相場)】テクニカル分析に対する批判

1、批判内容

・ テクニカル分析に対する代表例として、「思い込み」と「後講釈」が挙げられます。

・ 認証心理学の研究から投資家心理はゆがめられやすく、このゆがみを「バイアス」といいます。

・ コンピュータが普及する前に考案されたテクニカル手法には、投資家や市場に近い人たちによるバイアスがかかった心理状態で考案された可能性がある手法も見られ、有効性について統計的検討が難しく信頼できないとする批判です。

 

2、代表例:思い込み

・人間には規則性を見出そうとする傾向があるといわれます。規則性のない値動きであっても規則性があると「思い込み」錯覚してしまい、有効な売買シグナルと判断してしまう可能性があります。

・実際は偶然成功しただけなのに、成功が続くとその手法が有効だと「思い込み」錯覚してしまいがちです。

・相場の変動は複雑で不確実な動きであるため、経験から導かれた勝利のルールを鵜呑みにしてはならない


3、代表例:後講釈

・テクニカル分析では移動平均のように価格チャート上に重ねたり、オシレーターのように時間軸を合わせて上下に並べて表示することが多くあります。

・価格推移と指標の適合状態がわかるからです。

・しかし、価格に先行して指標が変化した都合の良いケースだけが目に留まり、価格に変化して遅れて指標が変化したり、無関係に変化した都合の悪いケースは見落とされがちです。

・都合の悪いケースは、単に例外則を追加すれば会費できると考えてしまいがちです

・その例外則を適用した方が良いケースか、適用しない方が良いケースかは後になってみなければわかりません。

・このように過去の結果がわかっている事例をとって、それぞれの場面に適合した判断を下すことを「後講釈」といいます


【テクニカルアナリスト(相場)】長期投資の要点

1、対象期間

 ・投資期間が数か月以上のものを長期投資といいます

 ・投資期間は、先物・商品・株式などの投資対象や投資家によってさまざまです。

 

2、 特徴

 ・一般的に長期投資は買いが基本であり、買ったら持ち続けるバイ・アンド・ホールドが戦略の中心

・長期投資は、保険会社や年金基金などを運用する機関投資家に用いられることが多い

・個人投資家においては、目的が長期の資産形成とした場合でも、現実益優先の傾向が強いことから、運用中に評価益が出ても容易に売却しないという強い忍耐力が求められます。

・一見不向きに見られますが、最近ではiDeCoやNISA制度等を利用することで長期投資に対応できるようになってきています。

 また、ファンドラップや積立投信などの商品の登場で、徐々に個人の中で長期投資も裾野が広がりだしています。

 

3、メリット(長所)、デメリット(短所)

 ・長所としては、長期な変動を目標としますので、「数か月後のポジション管理を考えるといった時間的な余裕がもてる」「売買を頻繁に行わずコストを抑えることができる」。商品によっては複利運用によるメリットを享受できる場合がある。

 また、市場全体が景気変動と同じ方向に動く動向も見られることから、国内外の経済や社会情勢の変化等に対しても、十分対応可能です。

・短所は、必ずしも長期投資は利益を保証するものではないこと、運用結果がすぐに得られないこと、急遽資金が必要となった場合に、思わぬ損失が発生する場合がある

 

4、投資手法(具体的な分析、有効に機能しない可能性)

 ・長期投資の売買タイミングをつかむには、長期トレンドの発生と消滅に注目するため、長期トレンド分析、パターン分析、サイクル分析などを利用することが効果的です

・また、ファンダメンタル分析やマクロ経済動向も長期投資を判断する前提としては有効となる

・一方、相場の転換点を探るオシレーター分析や、市場の値動き、市場全体の勢いを探る手法である出来高分析、市場趨勢分析などは有効に機能しない可能性があります

 





【テクニカルアナリスト】テクニカル指標:ROC、移動平均乖離率、などのまとめ文

1、ROC

ROCはモメンタムから発生 した指標で、価格のモメンタム(勢い)を表します。

過去一定期間の価格変化率を示す指標であることから、使用する日数がMAと同じ場合、ROCが負から正の値に変わったポイントがMAの傾が下降から上昇に、正から負の値に変わったポイントが上昇から下降に転じたことを示唆しています。

【逆行現象(ネガティブダイバージェンス、ポジティブダイバージェンス)】

価格とテクニカル指標の推移に逆行現象がみられることいい、相場の転換期を暗示する傾向のことを言います。

逆行現象は株価は上昇(下落)を続けながらも、上値(下値)が重くなっていることを意味します。上値(下値)が重いということは、皆が買い急ぐ(売り急ぐ)流れでなくなってきており、近いうちにトレンドの反転が起きる可能性を示唆しています。

・株価は上がり続けているが、ROCは下落してきた→株価が天井を打って下落を始める前兆

・株価は下がり続けているが、ROCは上昇してきた→株価が底を打って上昇を始める前兆


2、移動平均乖離率

買われ過ぎ、売られ過ぎの目途を把握するオシレーター指標で、移動平均との大幅な乖離は、やがて修正されるという考え方に基づいている。株価の急騰、急落時は乖離率が拡大します。

また、乖離率のピークが必ずしも株価のピークと一致せず、乖離率は個別銘柄により異なり、オシレーター指標の欠点である明確なトレンドが発生している時はダマシとなることもあります。


3、ストキャスティクス

1950年代後半にジョージ・レインによって開発されました。一般的には20%を下抜けるようなら売られ過ぎ、80%を上抜けるようなら買われ過ぎと判断します。ただし、オシレーター系ではトレンドが発生すると、過熱感による売りシグナルが継続しても、価格は上昇するダマシが発生しやすいので注意する必要があります。


4、出来高

・出来高減少が示唆するように、人気離散によって下落基調となった場合には、「移動平均線(MA)の位置する価格」「サーポートライン」を維持できるかが下値目途として意識する


5、ボリュームレシオ(VR)

VRは価格上昇時の出来高合計を出来高全合計、あるいは価格下落時の出来高合計で割ったものです。分母に出来高全合計を用いたVRは、出来高を加味したRSIとみなすことができます。

VRを使用するのに適しているのは、普段から出来高が充分にあり流動性が高く、安定した動きを示すような銘柄です。緩やかな上昇や緩やかな下落 トレンドにある時や、レンジ内を横ばいで推移している時は、比較的使い易い指標になります。一方、通常の出来高が少ない銘柄に利用するのは、難しいといわれています。また、下落トレンドではVRの値が下がったままになり、上昇トレンドでは値が高いままという可能性があります。

 

6、ボリンジャーバンド

・ジョン・ボリンジャー氏が1980年代に発案し、高値・安値・終値の環を3で除したティピカル値(TP)を中心線(SMAでの代用も可)に、標準偏差を加減して上下にバンドラインを描画します。

・TPは一般的に日足なら20日

・価格は±1σないに68.3%、±2σ内に95.4%が収まるとされています。

バンド幅に到達した時点で逆張りに使う人が多いが、発案者はトレンド発生ととらえ、順張りでの使用を推奨しています。


7、RSI

・J.W.ワイルダーが1978年に開発したオシレーター指標で、相場の相対的な過熱感や強弱を表し0%から100%の間で推移します。70~80%以上が買われ過ぎ、20~30%以下を売られ過ぎと判断します

 

8、DMI

・J.W.ワイルダーが考案したDMI(方向性指数)は、相場の変動幅に対する上昇傾向の割合と下降傾向の割合を±DIで表したもので、+DIの増大とともに-DIが減少すれば上昇の勢いが強く、+DIの減少とともに-DIが増大すれば下降の勢いが強いと判断し、+DIが-DIを上回ったタイミングを買いシグナル、-DIが+DIを上回ったタイミングを売りシグナルとします

 

9、RCI

・  順位相関係数、統計学ではスピアマンの順位相関係数と呼ばれています。 ある任意の一定期間の価格に高い順に順位をつけ、現在に近い方が上位となるようにつけた 時間の順位との相関関係を指数化したものです。

 

10、一目均衡表

一目均衡表は、一目山人が昭和初期に考案したもので、時間論、波動論、値幅観測論
の三論を骨格として展開されます。作図については、実線(4本値によるローソク足)
と、転換線、基準線、先行スパン1、2、遅行スパンの5つの線により構成されます。

 

①転換線が基準線を下抜け

②遅行線が株価を下抜け

③株価が雲を下抜け

 →三役転換(三役逆転) →反対が三役好転

【テクニカルアナリスト】方向性指数(DMI)の概要

 1、概要

 ・DMIは「方向性指数」と訳され、J.W.ワイルダーが考案したトレンドの有無と強弱を探るためのオシレーター系テクニカル分析の一つ

・逆張りで効果を発揮するRSIやストキャスティクス等の指標が一方向に傾くトレンド相場では機能しづらいことから、その欠点をカバーするために考案されました。

 

2、特徴

・終値を比較した分析ではなく、当日高値・安値と前日の高値・安値を比較し、価格の変動幅からトレンド分析をしている

 

3、計算式

・±DI、ADX、ADXR、±DM、TR、ATRの計6つの指標で構成

・+DMは前日比の高値更新幅を、-DMは前日比の安値更新幅を表し、+DMと-DMとを比較して、DM幅の大きい方を相場のトレンドとみなす

・TRは1日の最大の値動きを表し、「 当日の高値と安値の差」「前日終値と当日高値の差」「前日終値と当日安値の差」で算出された数値のうち最大値を使用

・ATRはTRの平均値

・ +DIは買い勢力の強さを、-DIは売り勢力の強さを表す。

 +DIは+DMの平均値をATRで割ることで算出され、-DIは-DMの平均値をATRで割ることで算出されます。

  +DIが-DIよりも上にあるほど買い勢力が強く、-DIが+DIよりも上にあるほど売り勢力が強いことを示す

・  ADXはDXの平均値で、DXは+DIと-DIとの差を両社の合計値で割って算出する。

・ ADXが上昇していれば、上昇(または下落)トレンドが継続していることを表し、ADXが下降している場合は、上昇(または下落)トレンドの終了を意味する

・ADXRはADXの方向性を表す指標です

 

4、基本的見方

 ・DMIは各指標の総合分析となるため、+DIが-DIの上にあり、ADXが上昇なら買いシグナル、-DIが+DIの上にあり、ADXが上昇なら売りシグナルという見方をする

 

 5、使用する際の注意点(弱点)

 ・DMIは、上昇・下落を問わずトレンドが発生しているマーケットでは強みを発揮できますが、+DIと-DIの差が縮小してADXが低水準で推移している場合は、ダマシが増加する等の弱みもあります

 

 

 

 

 


【テクニカルアナリスト(相場)】短期投資の要点

1、時間枠・投資期間

 ・投資には、その投資期間に応じて短期投資・中期投資・長期投資がありますが、投資対象の違いや、投資家の種類のよって、時間枠の概念は様々あるため、各期間に厳格な定義はない

 ・時間枠において、投資スタンスをはっきりせずに投資を行うと、その判断を間違うことに注意が必要

 

2、 定義

 ・「短い期間で投資する」ことであり、小さな雑音的変動をすくい取る投資を指します

 

3、投資手法

 ・1日に何回も取引を繰り返すスキャルピング

・当日中に取引を完結するデイトレード

・数日程度で完結するスイングトレード

・投資家自身が相場を常時監視していることが多い

 

4、メリット、デメリット

 ・メリットは、「短期間で収益を得られる」「1つの取引で大損するリスクが相対的に低い」」「投資の中止・再開がしやすい」等

・デメリットは、「1回あたりの平均収益が小さいため、投資回数が多くなる」「執行コストや売買タイミングの機械損失が収益を圧迫する」等

 

5、中期投資、長期投資との相違点

 ・その時々の値動きに応じて瞬時に投資判断を下す必要がある

・(株式投資において)充分な企業分析を必要としない

・ポジション管理に時間的余裕がない

 

6、参考になる指標など 

・短期テクニカル指標、価格パターン、ボラティリティの変化、取引データ等

 

7、その他

・近年はミリ秒単位で売買を頻繁に繰り返して利ザヤを稼ぐ高頻度取引(HFT)が、存在観を高めてきており、時間枠の考え方も変わってきている

・HFTはコンピュータによる機械的取引であるため、通常の短期取引とは分けて扱われることが多い



【テクニカルアナリスト】相対株価の概要

 1、概要

・相対株価とは、個別銘柄の株価を、その個別銘柄が属する市場の株価指数で割ったもの

→相対株価の推移を参照すると個別銘柄が市場平均を上回っているのか、下回っているのかがわかる

 

2、組み合わせ

 ・相対株価の動きと株価指数の動きの組み合わせは、それぞれ上昇・下落・横ばいの3通りがあり、合計9通り

・最も勢いが強い組み合わせは、株価指数と相対指数が上昇している組み合わせ

・次に強いのが、「株価指数が上昇している中で相対株価が横ばいの組み合わせ」と、「株価指数が横ばい の中で相対株価が上昇している組み合わせ」で、市場趨勢は前者が強いですが、株価巣数が横ばいの中で上昇する後者の方が目立ちやすく、市場の注目を集めやすい

・ 最も勢いが弱い組み合わせは、株価指数と相対株価が下落している組み合わせです。

・次に弱いのが、「株価指数が下落する中で相対株価が横ばいの組み合わせ」と「株価指数が横ばいの中で相対株価が下落する組み合わせ」で、市場趨勢は前者の方が弱いですが、指数が横ばいの中で下落する後者の方が目立ちやすく、市場の注目を集めやすい


3、業種別指数の相対株価

  ・相対株価には、業種別株価指数を市場全体で割った相対株価もあり

→業種別株価指数の相対株価の上昇ランキングを参照すると、どの業種が人気化し、どの業種が敬遠されているかがよくわかる

 

4、個別銘柄の相対株価

 ・相対株価には、個別銘柄の株価を業種別株価指数や規模別株価指数で割ったものがある

 →同一カテゴリーの銘柄群と比較して上回っているのか下回っているのかがわかる 


4、その他

・大型指数、中型指数、小型指数といった規模別株価指数を市場全体の株価指数で割った相対株価や、新興市場の株価指数を市場全体の株価指数で割った相対株価などもある

→大型株優位の市況なのか、小型株優位の市況なのか、あるいは新興市場優位の市況なのか把握できる

2023年9月16日土曜日

【テクニカルアナリスト(相場)】景品表示法、及びテクニカルアナリストが気を付けること

【景品表示法】

1、規制の趣旨

正式名称は「不当景品類及び不当表示防止法」といい、昭和37年(1962年)に制定

・独占禁止法第19条で禁止されている「不公正な取引方法」の一類型である不当な顧客誘引のうち、過大な景品類の提供不当な表示をより効果的に規制することにより、公正な競争を確保し、一般消費者の利益を保護することを目的としています。

 

2、不実証広告規制

・商品やサービスの品質や規格などの内容について、実際よりも著しく優良であると一般消費者に誤認される表示、また実際はそうでないのに競争業者のものよりも著しく優良であると一般消費者に誤認される表示は、優良誤認表示として不実証広告規制の対象となります。

・消費者庁は、不当表示に該当するか否か判断する必要がある場合、事業者に表示の裏付けとなる合理的根拠を示す資料の提出を求めることができます。

・事業者が求められた資料を期間内に提出しない場合や、提出された資料が表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すと認められない場合、当該表示は不当表示とみなされ、課徴金の対象になります。

 

 3、有利誤認表示

・商品・サービスの取引条件について、実際よりも有利であると偽って宣伝する行為は有利誤認表示に該当します。故意に偽って表示する場合だけでなく誤って表示した場合でも、有利誤認表示に該当する場合は規制されます。

・事業者が有利誤認表示を行っていると認められた場合は、消費者庁は当該事業者に対し措置命令などを行います。

 

4、テクニカルアナリストとしての注意点

・自分のサービス、手法がほかの分析手法より有利である、上回る成果がある、とうたった場合、当法律に抵触する(有利誤認表示)恐れがあります。

・代表的なテクニカル分析指標を標準的な手法で使用した場合、目立った効果は得られないことが多いです。その為、著しく優良であると誤認を与えるような説明をすると当法律に抵触する(優良誤認表示)恐れがあるので、事実と意見を分けて説明する必要があります。

【テクニカルアナリスト】リトレースメント

 1、定義・概要・使用方法

これまでの価格トレンドと反対方向に動く揺り戻しのこと

・具体的には、上昇トレンドでは一時的に下落する場面(押し)、下落トレンドでは一時的に上昇する場面(戻り)を指します。従来のトレンドの幅からリトレースメントの幅が事前に予想出来れば、押し目買いや戻り売りの目途、または短期の目標株価の設定などにも有用です。

 

2、リトレースメント種類

・フィボナッチ・リトレースメント

エリオット波動理論で フィボナッチ数列に着目したものです。強いトレンドで従来のトレンド幅に対して最小38.2%程度、弱いトレンドでは最大61.8%程度のリトレースメントを想定するのが一般的で、50%もよく利用されます。

・ダウ・リトレースメント

チャールズ・ダウによって体系化されたダウ理論の一つで、最も代表的なリトレースメント比率とも言えます。主要トレンド、修正トレンド、マイナートレンドの内、 修正トレンドがリトレースメントに該当し、その比率は直前の変動幅の1/3(33.3%)か2/3(66.7%)となり、50%の場合もあります。

・ギャン・リトレースメント

W・D・ギャンのよって体系化されたギャン理論のーつです。主要高値・安値のレンジを水平に8分割して、安い方から順に7つのラインを引き、将来の価格がどの辺りで抵抗・支持帯に遭遇するかを予測します。

最重要視されているラインは下から4番目の4/8(50%)で、上昇トレンドの場合は支持線となり、下降トレンドの場合は抵抗線となります。また、次に重視されているラインは3/8(37.5%)と5/8(62.5%)です。

 

3、共通点

・3つのリトレースメントの主要な比率で50%は共通しています。

また、残り2つの比率もフィボナッチとギャンが同水準で、ダウもほぼ同じことと捉えられます。よって、これらの比率から導出される価格や支持線などは、重要な変化点として注目されます

【テクニカルアナリスト(相場)】外国為替とその他の投資対象の関係

1、円高は株安か?

・円高になると日経平均株価は下がると考えられています

・米ドル安円高になると、輸出価格を円建てとしている場合、米ドル建て価格が上昇して製品競争力が低下することで業績悪化の要因となります。

一方、輸出価格が米ドル建ての場合には競争力は維持されますが、円建ての手取り額が減少するので、やはり業績悪化の要因になります。

→このため、円高になると輸出比率の高い企業業績の株価は下落することが多いとされています。

・現在の日経平均構成銘柄には、株価水準が高く輸出比率の高い半導体製造装置や機械、電子部品などの関連企業、いわゆる「値がさハイテク株」が多く含まれています。日経平均は株価水準の高い銘柄の影響を大きく受けるため、円高で値がさハイテク株の株価が下落すると日経平均も下落する傾向があります。

 

2、連動性

・米ドル円と日経平均の相関係数では、2006年以降は概ね正の相関関係となっており、円高時は株安、円安時には株高になりやすいことになります。ただし、16年以降は相関度が薄れ、時期によっては負の相関になっています。

・米ドルを主要通貨とする海外投資家からみると、円安が進み株価が変動しない場合は米ドル資産が目減りします。そのため、過度に円安が進まず且つ極端な円高により企業業績も悪化することなく株価が上昇するのが、海外投資家にとっては理想的な相場環境と言えるでしょう

 

3、商品

米ドルと商品の価格には逆行性があります。原油や金などの国際商品取引では大半が米ドル建てのため、米ドルが上昇すると商品価格は割高になり、米ドルが下落すると商品価格が割安になるためです。

・ジョン・マーフィーは、米ドル高は米国の債券と株式にプラスとなり、米ドル安は大手多国籍企業株にプラスになるとしています。

株式・債券・通貨・商品の4市場は相互に連動しており、幅広い視点で多角的に分析をすることが肝要

【テクニカルアナリスト】ヘッド・アンド・ショルダーの構成要素と利用法

 1、構成要件

・ヘッド・アンド・ショルダーズ(H&S)トップは、天井局面で数か月から1年以上にわたり形成される相場反転パターンの1つで、三尊天井もこれに属します。

・トリプルトップの一つで、同程度の高さの1番目と3番目の山が最も高い2番目の山より明確に低くなるように形成されます。

・3つの山はそれぞれ単一の天井で構成され、2番目の山を中心とした左右対称が基本ですが、それぞれの山が複数の天井で構成されたり、左右対称でなかったりする場合もあります

・3つの山の間にある2つの谷は、左右の山より明確に深い必要がありますがその深さに基準はなく、2つの谷の深さは同程度が望ましいとされますが誤差に基準はありません。

・2つの谷を結び延長した線をネックラインといい、終値でネックラインを明確に下回ればパターン完成し下降トレンド入りと判断します。

→3%以上かつ2日以上のような一定の変化率、一定の期間以上連続して下回ることでパターンが完成

・その後ネックライン近くまで上昇することをリターンムーブと呼びます。必ず起こるとは限りません

 

 2、利用方法

・H&Sトップは、3番目の山の高さが一番目の山と同程度にとどまり反落した場合にその可能性が意識され、当面の目標価格はネックラインとなります。

・完成後の目標価格は、ネックラインから最も高い山までの値幅を、ネックラインを基準とした値下がり幅とする方法や、パターン形成前の上昇トレンドにおける値上がり幅をパターン完成後の値下がり幅とする方法があります。

 

3、注意点(別の展開)

H&Sトップと思われた別の展開となる場合は、柔軟な考えが求められます。

・例えば、3番目の山が2番目の山と同程度なら新しいダブルトップやトリプルトップが形成される可能性があります。また、3番目の山が2番目の山を上回るなら新しいH&Sトップが形成される可能性を想定します。

→3番目の山の位置によって発生(継続パターンのレクとアングルの可能性もある)

・パターン完成後にネックラインを上回る場合を失敗したH&Sトップといい、パターン形成前の上昇トレンドに戻る見込みが増すため、新たな推移が始まった可能性を考慮して、それまでの想定を棄却し相場を注意深く観察する必要があります。

 

 

 

 

【テクニカルアナリスト(相場)】先物・オプション市場の特徴

1、先物取引

 ・将来の定められた期日に取引時点の価格での受け渡しを前提に行う取引のことで、実際は期日までに反対売買(買戻し・転売)により差金決済を行います

・主な商品は、国内では日経225先物、TOPIX先物、長期国債先物などがありJPXに上場しています

・期日は、日経225先物の場合、3・6・9.12月の第2金曜日で取引はその前日まで可能です。期日までに 反対売買しなかった未決済建玉は、この日産出される特別清算指数(SQ)で清算します。

・利用目的は、現物等の価格変動リスクをヘッジするヘッジ取引、原資産等との価格差に注目する裁定取引、単に価格変動に着目したスペキュレーション取引の3種類があります。

・取引手法には、一定時間注文を蓄積し一度に付け合せる板寄せ方式と、注文を逐次付け合せるザラバ方式があります。

・注文は、株式同様、価格優先・時間優先の原則に基づき付け合せます。

 

 2、オプション取引

株価指数先物や現物株、国籍先物などをあらかじめ決められた期日(満期日)にあらかじめきめられた価格で売買する権利を取引することで、買う権利をコール、売る権利をプットといいます

・満期日以前に権利行使できるものをアメリカンタイプ、満期日のみ権利行使できるものをヨーロピアンタイプといいJPXでは主にヨーロピアンタイプが採用されています。

・通常は、満期日までに反対売買を行いますが、満期日にSQで差金決済する場合や権利行使により原資産を授受する場合もあります。

・主な上場商品は日経225やTOPIXなどの株価指数先物や特定の現物株、長期国債先物を対象としたものなどがあります。

 

 3、共通点

・先物もオプションも値上がり、値下がりのどちらでも利益追求でき

・原資産を売買するより少額で取引できる点

・更に原資産を含めそれぞれの組み合わせにより戦略的な売買ができる点が特徴です。

なお、少額の資金で取引でき費用効果が大きいことから、これをレバレッジ効果といいます。

 

【テクニカルアナリスト】テクニカル指標:MACD

1、概要

1970年代後半にジェラルド・アペルが考案したMACD(移動平均収束発散法)は、短期EMAと長期EMAの位置関係、収束・発散に注目し、価格トレンドを方向性だけでなく、加速度も含めて把握することを目的に開発された指標です。

 

2、計算式

指数平滑移動平均の計算式は

( EMA(n)=EMA(n-1) +(2/(n+1))×(当日終値-EMA(n-1) ))

MACDの計算式の例は、

EMA12=前日のEMA12+(2÷(12+1))×(当日終値-前日の EMA12)

EMA26=前日のEMA26+(2÷(26+1))×(当日終値-前日の EMA26)

MACD=EMA12-EMA26

MACDシグナル=前日のMACDシグナル+(2÷(9+1))×(当日のMACD -前日のMACDシグナル)

MACDヒストグラム=MACD-MACDシグナル

・アペルは、MACD計算において、SMAを利用してもよいとしていますが、通常はSMAの遅行性を改善するために開発されたEMAを利用します。

・計算式から、MACDがプラス圏で推移する場合は短期EMAが長期EMAを上回り、マイナス圏で推移する場合は短期EMAが長期EMAを下回り、更にMACDの方向性によりトレンドの加速・減速を把握できます。

・また、シグナルは、MACDを平滑化したものでMACDのトレンドを確認できます。

・ヒストグラムは、MACDのトレンドが加速しているのか、減速しているのかを示しています。

 

3、使い方と売買シグナル

・MACDを利用した売買シグナルは、短期EMAと長期EMAのゴールデンクロスやデッドクロスを意味するMACDと0ラインとの交差トレンドの転換と考えられるMACDとシグナルとの交差ヒストグラムの0ラインの交差)がありますが、実際にヒストグラムが0ラインと交差するタイミングでは、既に価格が天井あるいは底値をつけている場合が多いようです。

・ほかのオシレーターと同様、価格とMACDのダイバージェンストレンド転換の予兆として利用することも可能です。

・MACDは、トレンドの変化を確認する指標となるため、急騰後のじり高や急落後のじり安、トレンドレス局面では、利用しにくい点が挙げられます。そのような局面では相対力指数(RSI)、ストキャスティクスなどを併用することも必要です。

 

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【MACDをつかった(答案作成ポイント)】

・トレンドラインを引く

・サポートライン、レジスタンスラインをひげを取って引く

・移動平均コメント

・GC/DC必ずのべる

・出来高増えているか減っているかいう

・MACD述べる(GC、ダイバージェンス)

・今後どうなるか(上がるか、下がるか理由付けて述べる 、これくらいになるの値段(値幅観測論やフォボナッチや、エリオット波動)。→肉づけで外れた場合(ダマシ)のことも書く)

【テクニカルアナリスト(相場)】保ちあい時の心理と、保ち合い放れの原因

1、保ち合い相場

保ち合い相場とは、トレンドが横ばいで、ある一定レンジで推移している状況を表す。

・買いたい投資家と売りたい投資家の売買が拮抗している状態で、投資家心理の側面からは、市場への強気(楽観)と弱気(悲観)、価格に対する過小・過大評価などが伯仲している状況とも捉えられます。

・デボンの「トレンドに基づいた賭け」の研究では、人々は価格チャートで見たトレンドを単純に延長して予想 を形成する傾向があると分析しています。

・トレンドに基づいて賭ける人は、現在のトレンドが継続することを予測する一方、ギャンブラー錯誤に陥っている人は反転を予測するなど、「継続」と「反転」という異なった自己認識も保ち合いの背景にあると考えられます。

 

 2、保ち合い放れの原因

・ 保ち合い放れは、保ち合い後の抵抗線の上値突破、支持線の下方突破のことを言います

「保ち合い離れにつけ」という相場格言もあります。

デボンは、人々は地震の予想能力の正確性に対して過信する傾向があるとしています。

例えば、保ち合い放れが生じる要因としては、保ち合い局面で支持線下方突破してきた場合、保ち合いを経て上昇すると予想した投資家は自分自身への過信により、相場は反騰すると信じ、ポジションを継続保有するかナンピン買いを行います。

ところが、事故の失敗を認めた投資家は処分売りを続け、下げを予想した投資家は空売りを追加するため、相場はさらに下落してしまいます。自信過剰の投資家もいずれは処分せざるとえず、下げを加速してしまうことになります。

 一方、保ち合い局面で抵抗線を上値突破委してきた場合、保ち合いを経て下落すると予想した投資家は自分自身の過剰により、抵抗線を上回ってきた辞典で反落を信じて空売りを追加してしまいます。ところが、上昇を予想した買い投資家は買いポジションを追加するため、上昇は容易に止まりません。ついには自信過剰の投資家も買い戻さざるをえず、上昇を加速させてしまうことになります。

2023年8月20日日曜日

【テクニカルアナリスト】一目均衡表の水準論

・ 一目均衡表は、第二次世界大戦前に一目山人こと細田悟一氏が考案した相場観測法で、「時間論」「波動論」「水準論」の3要素を骨子としています。

・一目均衡表の水準論は、値幅観測によって波動の均衡値を探るものです。均衡値には「N計算値」「V計算値」「E計算値」「NT計算値」の4つがあります。

 

・N計算

上昇波動のN計算値は、N=C+(B-A)となります。つまり安値Aから高値Bまでの上昇幅を安値Cに加えることで算出します。下降波動のN計算値はN=Cー(A-B)となり、高値Aから安値Bまでの下落幅を戻り高値のCから引いた値となります。

・V計算

上昇波動のV計算値は、V=B+(B-C)となります。つまり高値Bから安値Cまでの下落幅を高値Bに加えることで算出します。下降波動のV計算値はV=B-(C-B)となり、安値Bから戻り高値Cまでの上昇幅を安値Bから引いた値になります。

・E計算

上昇波動のE計算値は、E=B+(B-A)となります。つまり安値Aから高値Bまでの上昇幅を高値Bに加えることで算出します。下降波動のE計算値はE=B-(A-B)となり、高値Aから安値Bまでの下落幅を安値Bから引いた値となります。4つの中では最も高い(安い)目標株価になります。

・NT計算

上昇波動のNT計算値は、NT=C+(C-A)となります。つまり安値Aから安値Cまでの上昇幅を安値Cに加えることで算出します。下降波動のNT計算値はNT=C-(A-C)となり、高値 Aから戻り高値Cまでの下落幅を戻り高値Cから引いた値となります。なお、NT計算値が出現することは極めて稀だとされます。

 

・これらの計算方法は、目先、小勢、中勢、大勢のいずれも同じですが、小勢波動では倍加することもあります。また、大相場は4倍が目標となり、これを4層倍と言います。

・なお、実際の相場想定では価格水準の均衡点よりも時間の均衡点の方が重要であり予測計算値に固執すべきではありません

 

【テクニカルアナリスト(相場)】日米の代表的な株価指数

1、日本の代表指数(歴史・特徴)

・日本を代表する日経平均株価は東京証券取引所プライム市場に上場する225銘柄で構成される単純平均株価です。

・1949年5月16日 の単純平均株価176円21銭から始まりました。

・当初は東京証券取引所が「東証修正平均株価」として発表していましたが、日経グループに引き継がれ、のちに改称されました。

・構成銘柄の入れ替えは毎年秋(10月初め)の「定期入れ替え」と、合併や上場廃止等が生じた場合に代替銘柄を補充する「臨時入れ替え」があります。

 

・TOPIX(東証1部総合株価指数)は時価総額加重平均型の指数で、「時価総額の変動をとらえた指数」です。

・1968年1月4日の時価総額を100として加重平均して、東証が算出・公表しています。

・2022年4月4日より構成銘柄や算出方法は段階的に変更されることとなりましたが、東証株価指数は継続されます。

日経平均株価は値がさ株などの影響を受けやすい一方、TOPIXは時価総額の大きい金融株等の影響を受けやすいです。両指数は、対象銘柄や計算方法の違いはあるものの、値動きには高い相関性が見られます。

 

2、 米国の代表指数

・ 米国市場では、ダウ工業株30種平均が代表的な指数の一つです。

・S&Pダウ・ジョーンズ・インディーズが算出・公表しています。

・1896年5月26日に40.94ドルの初値を付けてから、除数を変化させながら連続性を維持しています。

 

・S&P500はS&Pダウ・ジョーンズ・インディーズが算出する、浮動株調整後時価総額比率加重平均した指数です。

・対象は米国の取引所に上場する500銘柄です。

 

・同じく時価総額加重方式では、ラッセル指数があります。ラッセル1000は時価総額上位約1000 銘柄で構成され、米国市場時価総額の9割超を占めています。

・ラッセル2000は米国市場の時価総額の約1割を占めるにすぎませんが、中小型株の指標として利用されています。

・ラッセル3000は米国市場の約98%(21年3月時点)をカバーしています。

【テクニカルアナリスト】指数平滑移動平均(EMA)と加重移動平均(WMA)との違い

1、EMAやWMAが開発された背景

・ EMAやWMAは、株価に対する単純移動平均(SMA)の遅行性を改善するために開発された移動平均の代表的存在です。

・SMAは、計算期間をnとした場合、(n-1)/2だけ遅行する性質があります。

・価格トレンドを認識するうえで、遅行性は計算期間の短い移動平均はともかく、計算期間の長い移動平均になるほど無視できない問題となります。

・SAMAが計算期間内の価格の比重が均等であるのに対して、EMA、WMAは共に計算期間内の直近に近い価格の比重を高めることにより、遅行性を減少させていますが、比重のかけ方に違いがあります。

 

2、EMAの定義、計算式、特徴

 ・計算式は、EMA(n)=前日EMA+α×(当日値-前日EMA)で、計算期間n、平滑化定数をα=2/(n+1)として算出します。

・ただし、初日は当日を含めた過去n日観のSMAを使用します。

・EMAは直近の価格を2倍に加重してから、価格の比重を直近から過去に向けて指数関数的に下げていることが特徴です。

 

3、WMAの定義、計算式、特徴

・計算式は、WMA(n)={(n-1日前の価格×1)+(n-2日前の価格×2)+・・・+(前日の価格×(n-1))+(当日の価格×n)}÷(1+2+・・・+n-1+n)となります。

・WMAは当日からの隔たりに応じて、計算時間内の比重を直近から過去に向けて直線的に下げていることが特徴です。


4、EMAとWMAの比較

・ WMAは計算時間内の値だけが移動平均に反映されますが、EMAは、前日の移動平均を計算に用いるため、過去の値動きの影響は大幅に減衰するものの、計算時間外の過去の株価の影響が半永久的に残る性質があります。

 

5、応用されている指標 

・EMAやWMAの使い方は、SMAと同様でMAの傾きで、価格トレンドの方向性を判断します

・EMAはWMAと比較して、更に計算上直近の価格に比重が大きく、古い株価の比重が小さくなります。より遅行性が小さくなることから、価格変動に対する感応度は高くなり、トレンドの転換点を早く認識することが可能になります。

・このような利点から、EMAはMACDなど他のテクニカル指標にも応用されています。

【テクニカルアナリスト(相場)】順張りと逆張りの概要

1、順張り

・順張りとは対象価格のトレンド方向に合わせた売買で「トレンドフォロー」といいます。価格が上昇傾向にあるときに買い参入し、下落傾向にあるときに売り参入します。

・利点は、価格トレンドに乗ることが期待できることで、トレンドが長期間発生した場合など、相対的に大きな利益を得ることが可能です。

・参入タイミングとしては、各種トレンド分析手法を用いるほか、前回高値(安値)、年初来高値(安値)等を更新したら買う(売る)など一定の価格を設定し、その条件をクリアした段階で参入する手法もあります。

・欠点は、高値掴みや安値を叩く危険性があることです。材料出尽くし等により順張りで買った(売った)価格が天井(底)となる可能性は否定できません。参入ポイントが高値(安値)である場合、価格反転に伴う損切りが遅くなれば、損失が大きくなるかの可能性もあり注意が必要です。

 

2、逆張り

・逆張りとは価格が売られ過ぎと判断されるときに買い参入し、買われ過ぎと判断されるときに売り参入するなど、行き過ぎれば戻るという考え方をもとに現在の方向性とは逆の動きを狙う投資手法です。

・逆張り投資家のことを「コントラリアン」とも言います。

・利点は、平均回帰、ドルコスト平均法、ナンピン売買、押し目買い・戻り売りといった、相場が行き過ぎれば反発の確立が高いといった考え方に沿っていることで、レンジ相場では有効な点が挙げられます。

・参入のタイミングは、25日移動平均からの乖離度合いRSIやストキャスティクスの水準値の超過過去の期間の上昇率(下落率)といった各種テクニカル分析手法を用います。

・難点は、新しいトレンドが始まった場合には相場が反転しないので、損失が大きく膨らむ危険性があることです。投資対象への思いから「バリュートラップ」塩漬けになる危険性も高いです。

 

順張りでも逆張りでも、冷静かつ計画的な損切りを執行できるよう準備する必要があるでしょう

日本市場と海外市場の連動性

1,先進国市場とは連動性が強い ・経済構造が似ている ・先進国は経済が安定、成長率が低い ・ 国民の平均年齢は高め、人口増加率は低い ・農業など第一次産業の比率は相対的に低く、工業など第二次産業やサービス業など第三次産業の比率が高い  ・金利は低位安定的 ・株式市場や為替市場も安...