1、EMAやWMAが開発された背景
・ EMAやWMAは、株価に対する単純移動平均(SMA)の遅行性を改善するために開発された移動平均の代表的存在です。
・SMAは、計算期間をnとした場合、(n-1)/2だけ遅行する性質があります。
・価格トレンドを認識するうえで、遅行性は計算期間の短い移動平均はともかく、計算期間の長い移動平均になるほど無視できない問題となります。
・SAMAが計算期間内の価格の比重が均等であるのに対して、EMA、WMAは共に計算期間内の直近に近い価格の比重を高めることにより、遅行性を減少させていますが、比重のかけ方に違いがあります。
2、EMAの定義、計算式、特徴
・計算式は、EMA(n)=前日EMA+α×(当日値-前日EMA)で、計算期間n、平滑化定数をα=2/(n+1)として算出します。
・ただし、初日は当日を含めた過去n日観のSMAを使用します。
・EMAは直近の価格を2倍に加重してから、価格の比重を直近から過去に向けて指数関数的に下げていることが特徴です。
3、WMAの定義、計算式、特徴
・計算式は、WMA(n)={(n-1日前の価格×1)+(n-2日前の価格×2)+・・・+(前日の価格×(n-1))+(当日の価格×n)}÷(1+2+・・・+n-1+n)となります。
・WMAは当日からの隔たりに応じて、計算時間内の比重を直近から過去に向けて直線的に下げていることが特徴です。
4、EMAとWMAの比較
・ WMAは計算時間内の値だけが移動平均に反映されますが、EMAは、前日の移動平均を計算に用いるため、過去の値動きの影響は大幅に減衰するものの、計算時間外の過去の株価の影響が半永久的に残る性質があります。
5、応用されている指標
・EMAやWMAの使い方は、SMAと同様でMAの傾きで、価格トレンドの方向性を判断します
・EMAはWMAと比較して、更に計算上直近の価格に比重が大きく、古い株価の比重が小さくなります。より遅行性が小さくなることから、価格変動に対する感応度は高くなり、トレンドの転換点を早く認識することが可能になります。
・このような利点から、EMAはMACDなど他のテクニカル指標にも応用されています。
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